近所のリサイクル屋が本一冊50円セールしてたので買った本。ホントに本なら50円セールで、3000円くらいのイラスト集まで50円という儲ける気のなさにびっくりしつつ、買ってしまった大量のものの一部です。
作者はイギリスの労働者階級の出。1958年の本作で一躍有名になったとのこと。つーか半世紀前ですか!? タイトルは知ってたけど(多分アニメ『攻殻機動隊S.A.C2』の「キャッシュアイ」の回のタイトル元ネタと思われる).、それ以外はなーんにも知りませんでした。しかし、この人の他の本のタイトル見てみると、書名のネーミングセンスが素晴らしいとつくづく思ってしまいます。ま、解説でも書かれているんだけどね。
ストーリーは
自転車工場で働くアーサーはバーにたむろしては、人妻と関係を持ち、喧嘩もふっかけるという言わば生粋のワル。そんな彼が今付き合ってるのは職場仲間であるジャックの妻、ブレンダ。夫のいない間に逢瀬を重ね身体を重ね、そんな中他の女性とも付き合っている日々を送っている。
というのが、物語の最初の段階。まあこれが周りに露見してきて、復讐されたりやり返したり、堕胎させたりと、振り返ってみるとすさまじい事ばっかりやってます。だけど主人公アーサーの書かれ方としてはなぜかそれほど悪人ぽく感じないんですよね。基本的に思いやりのある人物像って感じで、悩んでもいるし努力(?)もしてるしで、案外共感できる。人生に達観してる所もなかなか良く、ちょっと素敵なんじゃないかと錯覚してしまうときもしばしばあるのが不思議な所。
全体としては、読みにくいところも時々あったけど、それなりに面白かったかな。当時のイギリスの様子とか労働者の過ごし方を探る意味でも面白いかもしれないね。
<以下ネタバレ的感想?>
・出だしの嘔吐のシーンからこりゃ酷い話になるのかな―と思ってしまった。ま、蓋を開けてみれば真面目(だよね?)さも多くて良かったけど。
・本の裏に「人生はきびしい、へこたれるもんか」って台詞が紹介されてるけど、この「へこたれるもんか」結構出てきますね。この作品のキーワードには違いないでしょう。ただ原語でどういう表現となっているのかはわからないんだよね。苦しみを理解しつつ抗うところ、ちょっとカッコイイ?
・2部で黒人が家に訪ねてきて、おもてなしする所があるんだけど、あれ作品において何の意味があるんですかね? なんかストーリーが中断するし、特に意味も感じられないので、読者のニーズに合わせて黒人に対する差別が隠れているのではないかと勘繰ってしまいます。→ミサキノ嫌な奴だ。
シリトーやイギリス文学に詳しい方どなたかご教授お願いします。ってそんな人はこのブログ見てないか(笑)
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